「アクロイド殺害事件」 アガサ・クリスティ [books]
すごく久しぶりに、クリスティを読みました。
この本は、女史の傑作中の傑作と言われているのですが、
いちばん熱中していた頃はまだまだガキで、
どうもポワロには取っつきにくさを感じてしまって、
なかなか手に取るに至らなかった作品です。
ここ数年、日本のいわゆる「新本格」ミステリにはまってまして、
それらのいくつかのあとがきや解説に本書の名前が出てくるのを見るたびに、
『そろそろ読んでみようかな』と思わされ、
ついに!手を伸ばした次第です。
読後。
おもしろかったー。
「掟破りのトリック」という代名詞に偽りはありませんでした。
前述の「新本格」に数々触れてきたあとなので、
初めからいろんなパターンを想定して、
身構えながら、かつ、行きつ戻りつして読む癖がついてきてまして、
半分くらいのあたりで『もしや』と思ってはいたんですが。
可能性をひとつずつ消していくと、それしか残らない。
ちゃんと証拠は提示してあります、って言ってるとおり。
まさにロジカル。
若い頃に読んでたら、
やっぱり「んなのアリかよ!」とちょっとムッとしてたかもです。
これでようやく、棚に「積ん読」状態になってる洋書の方に手が出せるようになりました。
(見つけたときに買うもんで、クリスティだけ5冊もあるんです)
The Murder of Roger Ackroyd (Poirot)
- 作者: Agatha Christie
- 出版社/メーカー: Harper
- 発売日: 2002/04/02
- メディア: ペーパーバック
文庫巻末の解説を読んだら、
偶然にも今日は、アガサ・クリスティ女史の命日でした。